「奨学金といえばJASSO」と思っていませんか?
JASSOは確かに使いやすい制度ですが、「どれくらい返すことになるのか」「返還免除の実態はどうか」を知らずに借りている学生が多いのも現実です。一方、民間財団の給付型奨学金は返済不要ですが、「採択率が低くて無理」と最初から諦めている人もいます。
この記事では、JASSOと民間財団の違いを比較しながら、返済コストの具体的な計算・第一種の返還免除の実態・JASSO×民間給付型の組み合わせ戦略まで解説します。
この記事でわかること
・JASSOと民間財団の基本的な違い
・第二種を借りると最終的にいくら返すことになるか
・JASSOの返還免除に必要な実績とは
・JASSO+民間給付型の組み合わせシミュレーション

JASSOと民間財団の基本比較
| 項目 | JASSO | 民間財団(給付型) |
|---|---|---|
| 返済 | 必要(給付型を除く) | 不要 |
| 月額(大学院) | 5〜15万円 | 3〜25万円と幅広い |
| 採用人数 | 数十万人規模 | 数十〜数百人程度 |
| 申請方法 | 大学経由 | 大学経由 or 直接応募 |
| 締切 | 春のみ(基本) | 春・秋など財団により異なる |
| 返還免除 | 第一種のみあり | そもそも返済不要 |
JASSOの種類と金額
JASSOには3種類あります。大学院生が主に使うのは第一種と第二種です。
| 種類 | 返済・利子 | 修士月額 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 第一種 | 必要(無利子) | 5万円(自宅) 8.8万円(自宅外) | 成績・家計基準あり。返還免除制度あり |
| 第二種 | 必要(有利子・上限3%) | 5〜15万円(選択制) | 基準は緩め。金額を自分で選べる |
| 給付型 | 不要 | 住民税非課税世帯等に限定 | 低所得世帯向け。所得・成績要件あり |
第二種を借りると最終的にいくら返すか
第二種は利子がつきます。「月5万円を2年借りる」という現実的なケースで計算してみましょう。
| 利率 | 月々の返済額 | 総返済額 | 利子(上乗せ分) |
|---|---|---|---|
| 0.3%(現在水準の例) | 約7,300円 | 約122万円 | 約2万円 |
| 1%(中間水準) | 約7,700円 | 約129万円 | 約9万円 |
| 3%(上限) | 約8,700円 | 約147万円 | 約27万円 |
現在の利率は低水準ですが、「利率見直し方式」を選んだ場合は将来の金利上昇リスクを負います。借りた時点では0.3%でも、10年後に市場金利が上がれば返済額が増えます。利率固定方式と見直し方式のどちらを選ぶかは、借りる際の重要な判断です。
第一種の返還免除制度とは
第一種(無利子)には「返還免除」制度があります。大学院修了後に申請し、在学中の業績が認められれば借りた奨学金の半額または全額が免除されます。
免除の評価で重要視される実績
「優秀な成績」と一口に言っても、評価の中心になるのはGPAではありません。研究者としての実績が問われます。
これらの実績を積めるかどうかは、どの研究室・指導教員を選ぶかに大きく左右されます。国際学会への参加支援が手厚い研究室か、論文執筆の指導体制があるかは、進学前に確認しておくべき重要なポイントです。研究室選びと返還免除の関係については別記事で詳しく解説する予定です。
民間給付型奨学金の特徴
民間財団の給付型奨学金は、企業や個人が設立した財団が運営しています。JASSOと最も異なる点は返済不要であることです。
JASSO×民間給付型 組み合わせシミュレーション
最も賢い戦略は「JASSOを保険として確保しつつ、民間給付型にも並行して応募する」ことです。具体的に月々の収入がどうなるか見てみましょう。
パターン①:堅実プラン
| 内訳 | 月額 | 返済 |
|---|---|---|
| JASSO第一種(自宅外) | 8.8万円 | 必要(免除狙い) |
| 民間給付型(例:住友電工) | 6万円 | 不要 |
| 合計 | 14.8万円 | うち6万円が返済不要 |
パターン②:高額プラン
| 内訳 | 月額 | 返済 |
|---|---|---|
| JASSO第一種(自宅外) | 8.8万円 | 必要(免除狙い) |
| 民間給付型(例:守谷育英会) | 15万円 | 不要 |
| 合計 | 23.8万円 | うち15万円が返済不要 |
パターン③:実質全額返済不要プラン(難易度高)
| 内訳 | 月額 | 返済 |
|---|---|---|
| JASSO第一種 → 修了時に全額免除 | 8.8万円 | 免除で実質0円 |
| 民間給付型(複数倂給) | 10〜20万円 | 不要 |
| 実質的な手取り | 18〜28万円 | 全額返済不要 |
まとめ:どちらを選ぶべきか
「JASSOか民間か」ではなく、「JASSOを確保しながら民間給付型を狙う」が最も合理的な戦略です。
| 重視すること | おすすめの選択 | 理由 |
|---|---|---|
| 確実に確保したい | JASSO第一種・第二種 | 採用人数が多く確保しやすい |
| 返済したくない | 民間給付型 | もらった分は手元に残る |
| 高額を狙いたい | 民間給付型(月10万円以上) | JASSOより高額な財団が存在する |
| 返済リスクを最小化 | JASSO第一種+免除狙い | 業績次第で返済0円になる |
まずは民間給付型を探して、自分が応募できる財団をリストアップするところから始めてみてください。



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